授業中の「あくび」

2020年9月9日

小学生から70歳を超えるおとなの方までの生徒さんを見ていますが、どの世代に限らず、授業中にあくびをする生徒さんがいます。
さて、あくびはどんな時に出るのでしょうか。
眠気・退屈・緊張・脳の疲労回復…など、さまざまな要因であくびがでるようです。
生徒さんのあくびの中で、特に興味をもって見ている”あくび”があります。
それは、スラッシュリピートとという英文音読をしている時です。この練習の時に多くの生徒さんがあくびをします。なぜ、作業中にも関わらずあくびが出るのか不思議です。しかし、この逆を返せば、あくびが出るような作業、ということなのでは?、と最近思うようになりました。
意味のかたまりで区切られた英文の音声を、モデル音声を聞き終わった後に真似をしてリピートするという音読方法で、英語の音をしっかりと定着させるためには通過点として必要な作業なのですが、生徒さんが能動的に活動している時間が短い、または”ない”ことがあると思うのです。
スラッシュリピートの2つの作業、
・モデル音声を聞く
・モデル音声の真似をしてあとについて言う
この二つは、時に、いずれの作業も受動的な活動になってしまうことがあります。
初めて聞いた時やまだ聞きなれていないときには「きちんと真似をしよう」と、モデル音声に一生懸命耳を傾けます。そして、一生懸命同じ音を出そうと試みます。
ところが、何度も聞いているうちに、この一連の作業が何の意識もせずにできるようになります。そうすると、一生懸命にやろうとする能動的な心は消え去って、まるでコマーシャルを知らずに真似できたときのように、ただただ、うわの空でリピートをしている…なんていうことがありえるのだと思います。
有効な音読練習のスラッシュリピート、その効果を最大限にするため、生徒さんごとに作業の”負荷”を変えながら、退屈な作業にならないよう工夫しています。